2012年03月30日
最近の二冊。
銀色夏生さんの最新つれづれ本、「しゅるーんとした花影」。 その中に良い言葉がありました。 夏生さんが息子のさく君に向けて話している会話の中の一文です。 「人ってさぁ、過去のことや未来のことを考えるでしょ?過去の後悔したことを思い出したり、未来のこれから起こる憂鬱なことを考えたり。でもそれって、本当はもう過ぎたことだったり、まだ起こってないことだから、実際はないことだよね。頭の中の考えだよね。それをね、考えないの。今のことだけを考えるの」 なるほど。 今という一点の連続を繋げてすっくと立ち続けられたら、余計な雑念に脅かされず自由にいけるなと。 彼女らしい素敵なセリフだなと思いました。 ちなみにこれは聞くモードに入っていないさく君に強引に(?)言っている状況であるのが面白いです。 「さく~、幸せになるヒントを教えてあげようか?」って。寝起きの彼にいきなりw。 そしてもう一冊、「衝動家族」も良かったです。 こちらは彼女の兄せっせと母しげちゃんについて描かれた介護エッセイの三冊目。完結編。 彼女の家族って相当に変でユニーク。 銀色さんもそんな事実をお日様の下に出して「こんな現実です~」とさらりと提示しているような、そんな本。 世間的な目に惑わされる必要なんてないよな~と、毎回思わせてくれる偉大な詩人の銀色さんです。
Posted by hbjwyrphmc at 02:38│Comments(0)